其の壱 無駄をなくす力
同じ施工内容でも職人によって、現場の仕上がり・スピードは全く異なります。
ではそこにはどんな違いがあるのか?それは現場に転がっているたくさんの無駄を
見抜き、省くことができるかどうかです。
例えば、同じ目的地にたどり着くためには、「歩いていく方法」もあれば、
「電車で行く方法」、「飛行機で行く方法」などゴールは同じでも行き方には
たくさんの方法があるのと同様に左官の仕事も決められたゴールに対して、
どの方法でたどり着くことがベストなのかを常に考えることが
大切であるということを話します。
一つの施工方法に縛られたり、新しい発想に目を向けないことで、無駄に気付かなかったり、
そもそも無駄だと思わない。
これこそが自分に限界を作ってしまう原因になってしまいます。
お客様も当然同じ施工品質であれば、早く仕事をこなせる職人を選びます。
その為には職人も常に施工品質を落とさずに、
無駄をなくす努力を続けなければなりません。
歴代の職人達は現代よりも材料や工具の種類が
はるかに少ない中でも数々の高品質の施工を行ってきました。
そこには様々な創意工夫が施されており、
職人の努力の結晶が詰め込まれています。
我々はその知恵を引き継ぎ、そして現代の技術と融合することで、
更なる高みを目指していかなければなりません。「温故知新」の志しで
常に前に進み続け、それを新しい世代に繋いでいく、
弊社はそんな左官の職人を育てていきたいと切に願っております。
其の弐 揺るがない技術力
左官の工事は季節によって湿度も違い、
それによって材料が乾くスピードも変わってくる為、
常に気候に応じた施工が必要な仕事です。
その為、先代達はその時に合わせて材料の水の量を変えるなど、
今までの経験を元に環境にあった施工をしてきました。
気候に応じた材料の選択と最適な施工方法。
そのどちらも判断することができて初めて
塗る技術が生かされます。
そして、そのすべてを兼ねそろえてこそ、本物の技術であり揺るぐことのない、一生モノの
財産になります。
閑散期によく仕事が切れて空いてしまった。なんてことを聞いたりもしますが
一流の職人は閑散期でも仕事が途切れることがありません。
何故なら現場力が自然とお客様に気に入ってもらえ、途切れることなく呼んでいただけるからです。
当然すぐになれるものではありませんので、鍛錬をしていくことになりますが、
将来的には自分の腕で仕事が取れる、会社の新たな看板になってください。
其の参 想いを伝える人間力
どれだけすごい技術を持っていても、建設現場は一人では完成できません。
多くの人々と関わり合って、一つのものを作り上げていくものです。
その為、現場で働く人たちとのコミュニケーションや、事前の打ち合わせなど、
円滑に作業が進められるように伝える力が非常に大切です。
よく「職人は無口でもくもくと作業だけしている」というイメージを
お持ちの方もいらっしゃると思います。
でも実際はすごい職人さんであればあるほど、多くのコミュニケーションを取り、
連携をとっているものなのです。
いつの時代も人と人とのつながりが最高のものを作る為には必要不可欠です。
その為、常に自分自身の人間力にも磨きをかけていくこともとても大切です。
この会社と現場を一緒にしたい!そんな風に思っていただける職人
集団が私たちの理想です。そうなる為には、
自社内での意思の疎通はもちろんですが、
共に働く業者さんたちとのスムーズな連携が取れる
ことも非常に大切です。
気持ちいい仕事は周りの方々も非常に気分がいいものです。
最高のものを作り上げる為に、最高の環境を自分たちが作る。
そんな職人集団を目指しています!
私達は若手に技術を伝承していただける熟練の職人さんも募集しております。
若手を育てることはとても難しいことですが、育ってくれた時の喜びは計り知れません。
そんな新たな職人達の為に、あなたの知恵を貸していただけませんか?
ベテランは技術と知恵を伝え
若手はそれを盗むために力を使う
このシナジーが常にいい職人を生み出していくためには必要不可欠です。
其の肆 先を見る力
次の業者さんがやりやすく施工するということはもちろんですが、
それだけではなくて、実際に物件を引き渡した後も、
長期にわたって補修が出てこないように、物件の将来を
考えた施工方法・材料選びを行うこと。
それが先を見る力だと思います。
自分たちの与えられた施工だけやればいい。周りの業者のことは関係ない。
残念ですが、そのような業者も中にはいることが事実です。
でも、それでは先を見た時にまた仕事をしたい思っていただくことはできません。
先義後利という言葉がありますが、職人の仕事はまさに先義後利だと思います。
こういった目先の利益ではなく、
未来のことまでを考えた仕事をする力を持った職人達を私たちは育てていきます。
そしてこの理念を次の世代に伝え、次の世代が職長になった時、
また新しい人たちに引き継いでいってもらいたいと考えています。